｛夏蝉｝

　朝から散歩。２時間くらいかけてゆっくり歩いたが、耳に入ってくる音は蝉の鳴き声ばかり。特に、蝉の大群が止まっている木の下に入ると耳が痛くなるほどのボリュームであった。
 
　｛五月蠅い｝と書いて｛うるさい｝と読むが、｛夏蝉い｝と書いても成立するほど本当にうるさかった（他に候補を挙げると、｛東家愛娘い｝と書くのが最もしっくりくるかな～）。
 
　しかし、｛夏蝉｝は｛五月蠅｝と異なり煩わしいといった類のものではなく、生命力が溢れるような力強いもので嫌な感じは全くしなかった（単純に音として大きかったという意味である）。
 
　おそらく、幼虫として数年間もの長い地下生活を送っていた事が、成虫として僅か数週間という短い地上生活を送る上での大きなパワーとなっているのだろう。
 
　まるで、あの力強い鳴き声は、「俺たちは生きているぜ～！！」と訴えているようである。そう考えると、耳が痛くなるようなボリュームを煩わしいと感じない事にも合点がいく。
 
　ファルベンイレブンにも、「今を生きている」という喜びを感じられるような充実した日々を送ってほしいと心から願う。今朝は、何となくそのような事を考える散歩となった。
 
　今日は、せっかくの休日だが、｛五月蠅｝や｛夏蝉｝よりも元気な愛娘が、「どこかへ連れていけ」と｛東家愛娘い｝ので、とりあえず涼しい所へ冷たいものでも食べに出かけたい。